オンラインマガジン 2017年8月 Vol.525

2017年8月 Vol.525

川口商工会議所 会員情報誌『move(むうぶ)』から一部を掲載しています。

特集

企業のブランド力の向上

―詳細はこちらからご覧くださいP3-

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今月の表紙

株式会社ファサード

人材が、人財に成る。

代表取締役 山野 俊英 氏
川口市飯原町3-4
TEL:048-241-0285
FAX:048-241-0286
http://www.emu-corp.com/

前上町にある建築業者、株式会社ファサードは、外国人技能実習生の受入事業所のひとつである。
二代目代表、山野俊英氏によって、一昨年より受け入れをしている。

同社の専門は、「サイディング」と呼ばれる日本独自の外壁をつくることである。
その技術の習得に際しては、日本人でも根気を要するのに、果たして外国人は大丈夫か。
そんな不安は、当然のごとく、山野氏の中にもくすぶっていた。

それでも受け入れを決めた理由は、若者が外国で学びながら働ける環境に大きな意義を感じていたから。
山野氏には留学経験があるのだが、当時の留学先では働きたくても働くことができなかったそうだ。
そのときの悔しさが背中を押した。
ベトナムから来た若者たちに、かつての自分の姿をかぶせた。

「技能実習生を受け入れすることは、彼らにとってはもちろん、この川口にとってもメリットがあると思うんです。
産業の発展、ひいては、まちの発展にもつながるんじゃないか、って」

本年は、地元企業に寄り添い信頼できる安心感から川口商工会議所がスタートさせた外国人技能実習生受入事業を活用して2人のベトナム人技能実習生を受け入れた。

自社だけが業績を上げても、まちづくりには及ばない。
自分たちの挑戦が誰かの役に立つように。
みんなでつながり、手を取り合って、ともに高みを目指すために。

とはいえ、日本に来たばかりの外国人とともに働くことは、決して容易なことではない。まず気にかかるのは、やはり言葉の壁であろう。

しかし、山野氏は笑顔で言う。
「それが思わぬプラスになっているんですよ」言語でのコミュニケーションがまだ難しい分、ベトナムの若者たちは日本人の仕事を目で見て学ぼうとするそうだ。
「いわゆる、“背中を見て学ぶ”というやつですね」ファサードでは、職人たちに、それがとても好評らしい。


株式会社大勇フリーズ

特許等10件程保有
多彩な独自工法で現場の課題を解決

代表取締役社長 大久保 太陽 氏
川口市木曽呂7-1(本社)
TEL:048-290-5611
FAX:048-290-5612

大阪府豊中市庄内宝町1-3-8
(関西支店)
TEL:06-6335-0012
FAX:06-6335-0013

http://www.daiyufreeze.co.jp/

特殊技術で水道の配線工事をサポート

 ライフラインはその名の通り、我々が生きるために大切な生命線である。水道・電気・ガスどれも大事であるが、その中でも水道の配線工事をサポートし、水道管を凍らせる特殊技術を持つ㈱大勇フリーズを取材した。

メイン工法は配管内の水を凍結させる“凍結工法”

 「当社は不断水凍結工法のパイオニアとして、独自工法をもって施工にあたり特許等は10件程保有しています。凍結工法は液体窒素を使用し、配管内の水を凍結させることにより一時的な簡易仕切弁(バルブ)の役割を果たすことができます。断水範囲を縮小・配管作業の時間を短縮できる工法です。新たに3月3日付けで特許登録されました。また、米国の世界的に有名な化学誌『Science Advances』にも掲載された当社期待度ナンバーワンの工法です。本社の他に関西支社があり、取引先は日本全国で、官公庁やゼネコンが多いです。年間で約5,000箇所の工事実績があります」
 昨年9月に社長に就任した大久保氏。同社に入社する前は大手エレベーター会社にて図面を書いていた経歴を持つ。就任当初は方向性の違いから熟練職人が退職するという苦い経験を味わうが、それらを前向きに捉え、より人と人との繋がりを重視するようになったという。
 「経営者として、心がけている事は『許す』こと。もちろん、法を犯すなどのダメなものはダメですが、いろいろな人がいるなかでその多様性を受け入れています。仕事の失敗も許します。失敗はしたくてしてしまった訳ではないですから、自分できちんと反省をして、次の仕事に活かせれば良いと思っています。許すことでモチベーションが下がることを防ぐだけではなく、従業員満足度があがり、ひいては定着率があがります。当社は37人の従業員がいますが、その半数は25歳以下で、全体の平均年齢は35歳ぐらいです。平成26年から継続的に新入社員を雇用しています。自分よりも若い従業員が多いので、どうしたら従業員が安心して仕事ができるかを考えています」
 同社は積極的に高校生の雇用に取組み、今年も県内と福島県の高校を回る予定である。なぜ福島県かというと、地方の高校生の就職が関東より厳しいことと、自分が福島県に旅をした時に、見ず知らずの自分に宿や食事等を都合してくれ、温かい気持ちをもらったことへの恩返しだそうだ。雇用した新社会人の親御さんにも安心してもらえるよう面談し、会社説明や雇用関係等の話をするなど、おおらかな大久保氏の人柄がうかがえる。

将来的には全国規模に

 「水道はライフラインで、生きるためにはなくてはならないものです。水道の工事もなるべく早く正確にしなければなりません。当社の凍結工法では、工事の規模にもよりますが、最大工期が半分程度に短縮できます。全国で困っている水道事業の力になれるよう、将来的には人口が多い地域には拠点を置きたいと思っています」
 同社は安全・確実に施工するために、様々な実験や点検を行う施設(自社工場)を有し日々研究を重ねている。大久保氏は社長業のみならず、慶応義塾大学SFC研究所にも所属しており、今はAI(人口知能)の研究をしているそうだ。
「 職人の技術を機械がサポートできたら、これから起こりうる働き手の減少にも対応でき、品質を損なわず同等のサービスを提供できるかもしれません。優れた技術を後世に残すために、人材の育成とAIの研究で社会の役に立てれば良いと思っています」
 大久保氏の挑戦はまだ始まったばかり。大きな勇気をもって進む同社を応援したい。

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