オンラインマガジン 2016年9月 Vol.514

2016年9月 Vol.514

川口商工会議所 会員情報誌『move(むうぶ)』から一部を掲載しています。

特集

商工会議所で資金調達

―詳細はこちらからご覧くださいP4~6-

㈱ケン・フィルターシステム

化学工場から醸造現場まで、活躍するオーダーメイドの“ろ布”

代表取締役 高橋 健一郎 氏
川口市青木3-26-5
TEL:048-255-9717
F︎AX:048-259-2686 
http://www.ken-filter.co.jp/
様々な産業分野で使用される“ろ布”

 お酒、汚泥、レアメタル…まったく別のモノだが、どれにも使用されているものが“ろ布”である。もろみを絞るとき、汚泥をろ過するとき、金属を精錬するとき、活躍する“ろ布”は、様々な産業分野で用いられている。今号では、その“ろ布”をオーダーメイドで製造・販売している㈱ケン・フィルターシステム 高橋社長に話を伺った。

自社工場で設計から縫製加工まで

 「ろ布には、気体用の『乾式』と液体用の『湿式』があります。粉塵をろ過し、きれいな空気を作り出すバグフィルターなどが前者で、化学工場などの加圧脱水装置や精錬場などの液体をろ過する物が後者です。当社は、この『湿式ろ布』に特化しており、全国のセメント工場や化学工場に納品しています。新素材と言われるレアメタルなどの微粒子を精錬する場合、ろ布の性能の良さと設計が重要になります。当社ではご依頼主が必要とする素材と作業目的に合った設計を提案しています」
 同社は自社工場での設計・縫製加工を行っており、扱うろ布は3mを超える物もある。現場の作業効率化を図ろうと、CADによるオートメーション機器を10年前にメーカーと共同開発した。大物の型取りから裁断まで、キツイ作業もこの機器により改善し効率も断然にあがった。
 「織物産業は、やはりヨーロッパが先進だと思います。欧州の展示会や工場見学に行った際に、豊富な糸の種類、工場のプロッター採用を見聞きし、今までの製造工程では人が就かないと感じました。そこで、オートメーション化に取り組んだのです。また、安い素材はそれなりのモノです。乾式ろ布は外国製の安価な商品が主流で、そこに入るメリットを感じません。国内製の高品質な織物を使用し、且つ現場の作業目的に沿う製品・スタッフの柔軟な対応力を付加価値とすることで、“日本のものづくり”が成り立つのだと思っています」

息子2人に経営を託す

 バブル経済が終焉した平成4年に、独立創業した高橋社長。はじめはブローカーのように、会社を訪問してはろ布を卸すという手法を取っていたが、「小さくても自分の所で加工工場を持てるまでに」との知人の助言のもと、夫婦で工場を経営し始めたという。
 「妻には、『子どもたちが大学・高校と、一番家計が大変な時に独立したのよね…』と、今になって言われますが、手先が器用な妻に助けてもらい、今では従業員を10人以上雇用できるまでになりました。私自身は、長男に営業を、次男に工場をと、息子2人に実営を任せています。私の役目は社員を守ること。あとは息子たちの好きにやってもらえればと思っていますよ」
 若き経営者のもと、現場ではハツラツと作業をする従業員。ろ布の反物のように、日本のものづくりと企業経営は強くしなやかに繋がれていく

メーカーと共同開発したオートメーション機器
1階で採寸・裁断し、エレベーターで2階の縫製場

フィルタープレス用ろ布

遠心分離機用ろ布



オンラインマガジンメニューへ

その他の掲載記事

今月の表紙:理容室
カットスペースウチヤマ
【特集】
商工会議所で資金調達
【シリーズ】・ちょこっとIT われらが常備役 法律あれこれ など

入会のご案内