オンラインマガジン 2016年4月 Vol.509

2016年4月 Vol.509

川口商工会議所 会員情報誌『move(むうぶ)』から一部を掲載しています。

特集

ものづくりは“人づくり”〜市内製造業等の人材育成を強力サポート〜
技術専門人材カレッジオープン!!

―詳細はこちらからご覧くださいP4~5―

㈱藤島建設 新エネルギー事業部

2020年 ゼロエネ住宅化 365日安定供給の地中熱がカギ

取締役会長 渡邊 弘美 氏
取締役 事業本部長 飛田 美正 氏
川口市南前川2-14-12
TEL:048- 265-8888
http://www.fujishima.co.jp/kensetsu

ZEH(ゼッチ)

 ZEH(ゼッチ)という言葉をご存知だろうか。
 ZEH(=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、年間の一次エネルギー消費量がネット(正味)でゼロとなる住宅を意味する。国のエネルギー基本計画では、「2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現することを目指す」と明記している。
 高性能・高効率設備による住宅の省エネ化に加え、再生可能エネルギーの利用により、家庭の光熱費もゼロになるというわけだ。その再エネの一つに注目されているのが、“地中熱”だ。今号では、地中熱の導入でイニシアティブを取っている㈱藤島建設の渡邊会長、飛田事業本部長に話を伺った。

再エネ・新エネ“ 地中熱”

 「太陽で暖められた地中の熱エネルギーを採熱し、ヒートポンプシステムによって冷暖房・給湯ができます。よく間違えられる『地熱』は、地球内部のマグマから伝わる熱エネルギーです。『地中熱』は、地下10メートルくらいで、その地域の平均気温より1~2℃高く、環境に関わらず安定しています。同じ再エネの太陽光や風力とは違い、自然条件に左右されないのが特徴です。また、室外機にファンがないため、大気への排熱がなくヒートアイランド現象の防止にもなり、騒音によるトラブルも起きません。住宅を建設する際に施工する地盤補強杭の内部にチューブを入れ採熱します。地中熱ヒートポンプシステムの導入により、エアコン・給湯の使用電力を約40%カットした調査結果も出ています。未利用エネルギー、使わない手はありません。」

伝統と独創の工務店

 藤島建設は昭和34年に創業し、川口・さいたまエリアを中心に15,000棟以上の建築実績を誇る。地域工務店が大手ハウスメーカーに引けを取らない、高性能住宅の独自開発を進めたのは、阪神淡路大震災がきっかけだった。
 「被災地に行き、倒壊した家々を見て、衝撃と同時に焦りを覚えました。今までの家づくりではダメだ。強くて安心・安全の家を造るために、国産の木材選びから、耐震性に優れた独自のハイフレイム構法、省エネ性能の向上など高性能住宅をつくるために、実直に研究を重ねエビデンスも取ってきました。その高性能住宅に使うエンジンをどうするか考えた時に、クリーンなエネルギーによって環境への負荷を低減したいと思ったのです」
 研究・開発のほとんどを自費で賄ってきた同社。社をあげて打ちこんだ開発が、県初のLCCM住宅(※)の認定を受けるなど、如実に成果を上げている。
 「開発のトップが飛田(事業本部長)でしたが、持ってくる請求書の額には驚きました。絶体絶命になってはいけませんが、その境地で前に進む覚悟・決断力があれば、結果がついてくると思っています。(渡邊会長)」「家づくりや地中熱における開発も、すべては住む人のより良い暮らしを考えることから始まっています。そのこだわり様が、ちょっと変わっている工務店なのかもしれません。(飛田事業本部長)」
 現在同社は、埼玉県の先端産業創造プロジェクトの新エネ分野で、産学官による次世代住宅の技術開発に携わる。2020年まであと4年、建築業界は新たな節目を迎えている。
※LCCM 住宅:ライフカーボンマイナス。住宅の建設・運用・解体・廃棄まで の一生涯に排出するCO2を減少させる技術導入と、再エネの創出により、ライフサイクルトータルのCO2収支がマイナスとなる住宅。


地中熱ヒートポンプシステム、冬は地中から熱を吸収、夏は地中に熱を放出。

年間ランニングコスト比較


ゼロエネ住宅「atelier-F」(浦和区)

もう一度「初恋の家」(鳩ヶ谷住宅展示場)




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