オンラインマガジン 2014年10月 Vol.491

2014年10月 Vol.491

川口商工会議所 会員情報誌『move(むうぶ)』から一部を掲載しています。

鋳物技術者の熱い血・今も脈々と -わがまち川口スケッチ探訪から-

鋳物技術者の熱い血・今も脈々と! キューポラ・聖火台・西口公園彫刻・試験場・SAITEC
-取材から見えてきたもの-


-詳細はこちらからご覧くださいP4~5

有限会社浅野製作所

町工場のねばりの技術
成型力が活きる“紙プラスチック”

代表取締役 浅野 隆 氏
川口市東領家5-14-23
TEL:048-223-6323 FAX:048-222-0428
色鉛筆で絵が描けるプラスチック!?

 子どもも大人も虜になるステーショナリーの素材を扱う(有)浅野製作所。今回は、プラスチック成型一筋でやってきた浅野隆社長の挑戦を取材した。
 「当社は素材屋で、文具、玩具、雑貨を成型してメーカーに卸したり、工業用部品も製造しています。国内の製造が海外に流れ、成型で生き残るためには何かしなければと思いました。日本は資源がない。石油価格も上がる一方…。考えを巡らしていた時にちょうど話をいただいたのが、紙プラスチックだったんです」社長が見せてくれたのは、色鉛筆で絵が書けるペンケース、定規、貯金箱、写真立て、スマホスタンド等のステーショナリーの数々。
 「このきれいな白色を出すのに苦労しました。温度が高すぎると焼けて茶色くなってしまうし、プラスチックと紙の配合具合で質感も変わる。材料メーカーの担当者と一緒になって改善して今の商品が出来上がりました。若かったんですよね。時間を忘れて没頭していましたから、“これだ―!”とできたのは真夜中。本当に嬉しくて一人でガッツポーズをしました」

手ににじむ成型魂 仕事は信頼があってこそ

 浅野社長の手には、現場一筋を感じる無数の傷がある。
 「ずっと現場で働いてきましたから、痛い思いもたくさんしました。でも、一番つらかったのは代替わりした時。父が残した会社、機械を守っていかなければならない。同時期に病気の父の介護が重なりました。二年前に父は他界…、責任が重かったですね、くじけないでよかった」大事そうに機械を見つめる。工場に並ぶ射出成型機は外見こそ歴史を感じるが、丁寧にメンテナンスされ今も元気に稼働している。
 社長の魅力は、その誠実さだ。
 「ありがたいことに、当社は長く仕事をいただいている取引先が多いです。過去に、金型が古くなってバリの仕上加工でもどうにもならなくなり、関西にある発注元に金型を持って挨拶にいったことがありました」その発注元にも浅野氏の真面目さが伝わり、新しい金型の発注から任されたという。
 「仕事ができるのは、取引先や協力会社さんのおかげ。信用してくれて仕事を頼んでくれる、そしてさらに取引先を紹介してくださる。私は、そこから落ちないように誠実に仕事をしていきたい」

脈々とつながれる ものづくり企業のバトン

  同社を取材し、「ものづくりのまち」が今もここに生きていることを感じる。
 「川口はものづくりの仲間が大勢います。若いころは、怒られたこともたくさんありましたが、その分勉強させてもらいました。仕事を回してもらったり、回したり、バトンのように引き継がれて物ができていく。紙プラスチックグッズやノベルティの企画・販売も、本業の成型の力が落ちてしまっては、何の価値もなくなってしまう。私も現場で働きながら営業をしているので、地道に企画し広めていきればと思っています」


紙プラスチックでできた文房具・貯金箱・写真たて・スマートフォンスタンド。色鉛筆で絵が描ける。

市内JR駅名ときゅぽらんのコラボ・キーホルダー(右)。(JR東日本ときゅぽらんの使用許可取得商品)

同社の素材がプリントされ大手メーカーの商品となている。

射出成型機。さまざまな工業部品を製造する。

その他の掲載記事

【特集】
鋳物技術者の熱い血・今も脈々と
【シリーズ】・かわぐちナビ/Oh!店最前線・会員さんこんにちWA!など

オンラインマガジンメニューへ

入会のご案内